文芸素人講釈

古今東西の文芸作品について、講釈垂れさせていただきます。

日本近代文学

まるで数字の「0」のような話。

北村透谷選集 (岩波文庫 緑 16-1) 作者: 北村透谷,勝本清一郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1970/09/16 メディア: 文庫 クリック: 7回 この商品を含むブログ (17件) を見る えー、相も変わりません。本日もまた一席お付き合いいただきたく、本日ご紹介…

狭い部屋を出て空を見上げる話。

人生に相渉るとは何の謂ぞ 作者: 北村透谷 発売日: 2012/10/04 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る えー、相も変わりません。本日もまた眉唾物の戯言にお付き合いいただきたいのでございます。 本日ご紹介したいのは、北村透谷著「人生に相渉る…

尾崎紅葉と幸田露伴をまとめてぶった斬った若手評論家の話。

「伽羅枕」及び「新葉末集」 作者: 北村透谷 発売日: 2012/10/04 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る えー、相も変わりません。本日もまた馬鹿馬鹿しい話を一席。 本日ご紹介したいのは、北村透谷著「「伽羅枕」及び「新葉末集」」でございます…

日本初の女性近代文学作家の話。

藪の鶯 作者: 三宅花圃 発売日: 2012/10/04 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 講釈垂れさせていただきます。 いきなりですが皆様、三宅花圃という女性をご存知でしょうか? 何を隠そうこの人、日本女性初の近代文学作家なのでございます。 今…

正しい理屈どうしでぶつかり合うのが世間な話。

五重塔 (岩波文庫) 作者: 幸田露伴 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1994/12/16 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 41回 この商品を含むブログ (57件) を見る えー、相も変わりません。本日も一席バカバカしい話にお付き合いいただきたく。本日ご紹介す…

尾崎紅葉はバカじゃない話。

二人比丘尼色懺悔 (岩波文庫) 作者: 尾崎紅葉 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1991/03 メディア: 文庫 クリック: 11回 この商品を含むブログ (2件) を見る えー、相も変わりません。本日もまた眉唾ものの素人講釈にお付き合いいただければと思うわけでご…

驚異の新人作家・幸田露伴の話

風流仏・一口剣 (岩波文庫) 作者: 幸田露伴 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1988 メディア: 文庫 クリック: 4回 この商品を含むブログ (2件) を見る 内田魯庵が「都の花」を出版していた金光堂に遊びに行くと、そこに山田美妙がいたそうで、しかもその美…

夏目漱石は猫であった話。

私の個人主義 (講談社学術文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1978/08/08 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 117回 この商品を含むブログ (100件) を見る えー、相も変わりません。本日もばかばかしい話を一席、お付き合いいただきたく…

美妙と春樹とフランケンシュタインの話。

いちご姫・蝴蝶 他二篇 (岩波文庫) 作者: 山田美妙,十川信介 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2011/11/17 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る えー、本日も講釈垂れさせていただきたく、またお付き合いのほどをお願いしたい…

日本初のベストセラー作家の話。

武蔵野 作者: 山田美妙 発売日: 2012/10/04 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (2件) を見る えー、本日も一席、お付き合いいただきたいわけでございますが、本日ご紹介いたしますのは山田美妙の「武蔵野」でございます。 この山田美妙という人がどう…

浪漫主義と自然主義がデッドヒートを繰り広げる話。

硯友社の勃興と道程 ――尾崎紅葉―― 作者: 内田魯庵 発売日: 2015/01/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 毎度ばかばかしい話を一席、本日もお付き合いいただければと思います。 いやはや、すっかり忘れていたことを思い出しました。私、そう言…

鏡の国の漱石の話。

草枕 (岩波文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/12/18 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る えー、相も変わりません。本日も眉唾物の素人講釈に一席お付き合いいただければと思います。 本日取り上げるのは夏目漱石の「…

吾輩が猫であらねばならぬ話。

吾輩は猫である (岩波文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1990/04/16 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 133回 この商品を含むブログ (78件) を見る 講釈垂れさせていただきます。 鴎外と逍遥の大ゲンカ、「没理想論争」は二人の芸術…

森鴎外が坪内逍遥にケンカを売った話。

柵草紙の山房論文 作者: 森鴎外 発売日: 2015/01/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 講釈垂れさせていただいます。 本日講釈させていただきたい「柵草紙の山房論文」でございますが、本書はまあ、一言で言うならば「森鴎外による坪内逍遥へ…

ユー、狂っちまいなよ! という話。

舞姫・うたかたの記―他3篇 (岩波文庫 緑 6-0) 作者: 森鴎外 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1981/01/16 メディア: 文庫 クリック: 13回 この商品を含むブログ (32件) を見る 坪内逍遥が「当世書生気質」を発表したのが明治19年、二葉亭四迷が逍遥の理論…

会いたかったけれど会いにいかなかった人の話。

長谷川辰之助 作者: 森鴎外 発売日: 2012/10/05 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 講釈垂れさせていただきます。 「逢ひたくて逢はずにしまふ人は澤山ある。それは私の方から人を尋ねるといふことが、殆ど絶待的に出來ないからである。」 鴎外…

「浮雲」の何がそんなにすごいのさ、という話。

浮雲 (岩波文庫) 作者: 二葉亭四迷,十川信介 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2004/10/15 メディア: 文庫 クリック: 39回 この商品を含むブログ (22件) を見る 前回のレビューで「浮雲」の講釈を垂れさせていただきましたが、何度も申しますようにこの作…

日本文学史上で一番いい人の話。

浮雲 (岩波文庫) 作者: 二葉亭四迷,十川信介 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2004/10/15 メディア: 文庫 クリック: 39回 この商品を含むブログ (22件) を見る 講釈垂れさせていただきます。 明治19年、読書界を大いに沸かせた「小説神髄」と「当世書生気…

遂に、新しき詩歌のときは来りぬ、という話。

明治・大正 詩集の装幀:The Art of Japanese Book Covers: Late 19th and Early 20th Century (紫紅社文庫) 作者: 工藤早弓 出版社/メーカー: 紫紅社 発売日: 2012/05/21 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 講釈垂れさせてい…

まるで肉じゃがのような話。

当世書生気質 (岩波文庫) 作者: 坪内逍遙 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2006/04/14 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 39回 この商品を含むブログ (16件) を見る 講釈垂れさせていただきます。 小説の才と小説の眼と相異なるがためなるのみ。眼ある…

「文学」を生んだ青年の夢の話。

小説神髄 (岩波文庫) 作者: 坪内逍遥 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2010/06/16 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (10件) を見る それでは、講釈垂れさせていただきます。 時は明治18年、松月堂という版元から9分冊の冊子…