文芸素人講釈

古今東西の文芸作品について、講釈垂れさせていただきます。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

かくも美しきひびの話。

講釈垂れさせていただきます。 貫入(かんにゅう)、というのをご存じでしょうか。 貫入とは陶器の模様の一つで、釉薬を塗って陶器を焼いた際、その膨張率の差によって釉薬にひびが入った状態のことを言います。 ↓こういうやつですね。 まあ、知らないと「ひ…

「文学」を生んだ青年の夢の話。

小説神髄 (岩波文庫) 作者: 坪内逍遥 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2010/06/16 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (10件) を見る それでは、講釈垂れさせていただきます。 時は明治18年、松月堂という版元から9分冊の冊子…

ブログ開設にあたって。

口上述べさせていただきます。 伝統的な話芸というと多くの人が落語を思い浮かべるかもしれません。 落語と似たような話芸に「講談」があります。 落語が会話が主体であるのに対し、講談は物語が主体の話芸です。 その歴史は落語よりもずっと古く、奈良時代…